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「一難去ってまた一難」の意味と使い方、ビジネスでの例文付きで解説

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「一難去ってまた一難(いちなんさってまたいちなん)」の意味

「一難去ってまた一難」とは、ひとつの困難を乗り越えたと思ったら、すぐにまた新しい困難がやってくることを表すことわざです。次から次へとトラブルが続く状況を端的に表現しています。

日常会話では「ようやく解決したと思ったのに、また問題が発生した」という嘆きとして使われることが多い表現です。しかしビジネスでは、困難が連続するのは当たり前という現実認識を共有する際にも役立ちます。

「一難去ってまた一難」の語源・由来

「一難去ってまた一難」は日本古来のことわざです。古くから庶民の間で口承されてきた表現で、特定の出典や作者は明らかになっていません。

人の暮らしには予期せぬ災難がつきものです。洪水が去ったと思えば干ばつが来る。病が治ったと思えば怪我をする。そうした生活実感から自然に生まれた言葉と考えられています。

江戸時代の文献にはすでに広く使われていた記録があります。当時の町人文化では、苦難をユーモラスに語る風潮があり、このことわざも深刻さよりも「またか」という苦笑いのニュアンスで使われていたようです。現代でもその軽妙さは受け継がれています。

「一難去ってまた一難」のビジネスでの使い方と例文

プロジェクトのトラブル続きを報告する

プロジェクトで問題が連鎖的に発生している状況を報告する場面で使えます。深刻な報告であっても、このことわざを挟むことで硬くなりすぎない雰囲気を作れます。

「サーバー障害を復旧したら、今度はデータの整合性に問題が見つかりました。まさに一難去ってまた一難です」

1on1で部下の苦労をねぎらう

困難が続く部下に対して、状況を理解していることを伝える場面に適しています。共感を示すことで、部下の精神的な負担を軽減する効果が期待できます。

「一難去ってまた一難で本当に大変だったね。ここまで粘り強く対応してくれたことに感謝しています」

リスク管理の文脈で使う

「困難は一度で終わらない」という前提でリスクに備える考え方を共有する際にも使えます。単なる愚痴ではなく、冷静な現実認識として活用できる表現です。

「ビジネスは一難去ってまた一難が常です。だからこそ、一つの問題を解決したら次のリスクに目を向ける習慣が大切です」

「一難去ってまた一難」の間違いやすいポイント

このことわざは、つい愚痴や嘆きの文脈だけで使いがちです。しかし「困難は連続するもの」という現実認識として捉えれば、リスク管理や危機対応の場面でも有効な表現になります。

また「一難去って」の「去って」を「経って」と混同する人がいますが、正しくは「去って」です。困難が「去る(過ぎ去る)」という意味であり、時間が「経つ」とは異なります。

似た表現の「泣きっ面に蜂」とは微妙にニュアンスが異なります。「泣きっ面に蜂」は不幸の上に不幸が重なることを意味しますが、「一難去ってまた一難」は前の困難がいったん解決した後に新たな困難が来るという時間的な流れを含んでいます。

「一難去ってまた一難」の類語

泣きっ面に蜂(なきっつらにはち)
泣いている顔を蜂に刺されるように、不幸の上にさらに不幸が重なることです。「一難去ってまた一難」と異なり、前の困難が解決していない段階で追い打ちをかけられるニュアンスがあります。

弱り目に祟り目(よわりめにたたりめ)
弱っているときに限って、さらに災難が降りかかることです。不運が弱者に集中するという理不尽さを強調する表現です。

踏んだり蹴ったり(ふんだりけったり)
ひどい目に遭ったうえに、さらにひどい目に遭うことです。こちらは口語的で、日常会話でよく使われるカジュアルな表現です。

「一難去ってまた一難」の対義語

禍を転じて福と為す(わざわいをてんじてふくとなす)
災いをきっかけにして、かえって良い結果を得ることです。困難が連鎖する「一難去ってまた一難」とは逆に、困難を好機に変える前向きな姿勢を表します。

まとめ

「一難去ってまた一難」は、困難が次々とやってくる状況を表す日本古来のことわざです。ビジネスでは、トラブルが続く場面での報告や、部下への共感表現として幅広く使えます。

このことわざの本質は「困難は一度では終わらない」という冷静な現実認識にあります。嘆きの言葉として使うだけでなく、リスクに備える心構えを共有する際にも活用してみてください。困難の連続を当たり前と受け止められれば、次の一手を冷静に考える余裕が生まれます。

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