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「白眉」の意味と語源、使い方

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「白眉」の意味

白眉(はくび)とは、多くの中で最も優れたもの、あるいは最も傑出した人物を意味する故事成語です。複数の優秀な候補の中から、さらに一段抜きん出た存在を指して使います。

「白」は白いこと、「眉」はまゆげのこと。白い眉毛を持つ人が最も優秀だったという三国時代の逸話から、集団の中の最優秀者を「白眉」と呼ぶようになりました。

現代では「今回の展示会の白眉」「本書の白眉は第3章だ」のように、最も優れた部分やハイライトを指す表現として広く使われています。

「白眉」の語源・由来

「白眉」の出典は、中国の正史『三国志(さんごくし)』蜀書・馬良伝です。三国時代の蜀(しょく)の国に仕えた馬良(ばりょう)に関する記述に由来します。

荊州(けいしゅう)の襄陽(じょうよう)に馬氏の一族がいました。馬家には五人の兄弟がおり、いずれも才知に優れた人物で、地元では「馬氏の五常」と称されるほどでした。五人の字(あざな)にはすべて「常」の字が含まれていたことから、この呼び名がつきました。

五兄弟の中で最も秀でていたのが四男の馬良です。馬良は眉の中に白い毛が混じっていたことから「白眉」と呼ばれていました。その才能は蜀の劉備(りゅうび)に認められ、諸葛亮(しょかつりょう)の側近として外交や内政の重要な任務を担いました。

五兄弟全員が優秀な中でも馬良が一際抜きん出ていたことから、人々は「馬氏の五常、白眉もっとも良し(馬氏五常、白眉最良)」と言い伝えました。白い眉毛の馬良が最も優れている、という評判です。

馬良は夷陵(いりょう)の戦いで若くして命を落としますが、その短い生涯で残した功績と、「白眉」という鮮やかなあだ名は、後世に大きな印象を残しました。やがて「白眉」は馬良個人を離れ、「多くの中で最も優れたもの」を指す一般的な言葉として定着したのです。

三国志の逸話は日本でも広く知られており、「白眉」は教養ある表現として文章や会話の中で好んで使われています。

ビジネスでの使い方と例文

会議・プレゼンでの使い方

複数の候補や成果物の中から最も優れたものを評価する場面で、格調高く伝える際に使えます。

例文:
「今期の新規提案10件の中でも、佐藤さんのサブスクリプションモデルの企画は白眉でした。市場分析の精度、収益モデルの現実性、いずれも群を抜いています。」

メール・ビジネス文書での使い方

報告書や推薦文、レビューなどで、特に優れた点を強調する際に使えます。

例文:
「本レポートの白眉は、競合他社の価格戦略を時系列で分析した第4章です。過去5年分のデータから導き出されたパターンは、当社の価格改定の判断材料として極めて有用です。」

スピーチ・表彰での使い方

表彰式や人物紹介で、最も優秀な人物を称える際に使えます。

例文:
「今年度の新入社員は粒ぞろいですが、その中でも白眉と言えるのが田中さんです。入社3か月で既存顧客の追加提案を3件成功させた実行力は、同期の中で際立っています。」

間違いやすいポイント・誤用に注意

「白眉」は「多くの中で最も優れたもの」を意味する言葉であり、単独の優秀さには使いません。比較対象となる集団があってこそ成り立つ表現です。一人しかいない場面で「彼は白眉だ」と言うのは不自然です。「今回の応募作品の中で白眉」「五人のメンバーの白眉」のように、母集団を示して使うのが正しい用法です。

また、「白眉」は物に対しても使えます。「この映画の白眉はクライマックスのシーン」「報告書の白眉は市場分析の章」のように、作品や文書の中で最も優れた部分を指す際にも自然に使える表現です。

読み方は「はくび」です。「しろまゆ」と読むのは誤りです。日常会話では少し格調高い印象を与える言葉なので、フォーマルな場面や文書で使うとしっくりきます。

類語・言い換え表現

  • 圧巻(あっかん) — 全体の中で最も優れた部分。作品や演技の最高の見せ場を指すことが多い。
  • 出色(しゅっしょく) — 他より際立って優れていること。「出色の出来」のように使う。
  • 逸材(いつざい) — 非常に優れた才能を持つ人物。白眉が集団内の比較なのに対し、逸材は絶対的な評価のニュアンスがある。

対義語・反対の意味の言葉

  • 凡庸(ぼんよう) — 特に優れたところがなく平凡であること。白眉の傑出性とは対照的な、目立たない存在を指す。
  • 十把一絡げ(じっぱひとからげ) — どれも大差なくまとめて扱うこと。白眉のように一つを際立たせるのではなく、すべてを同列に見る姿勢。

まとめ

「白眉」は、『三国志』の馬氏五兄弟の中で白い眉毛を持つ馬良が最も優秀だったという故事に由来し、多くの中で最も優れたものを意味する言葉です。

比較対象となる集団があって初めて使える表現であり、単独の優秀さには使いません。人物だけでなく、作品や文書の最も優れた部分にも使えます。

ビジネスでは、複数の提案の中からベストを選ぶ場面、レポートのハイライトを示す場面、人材の表彰や推薦で使うと効果的です。

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